この度、THE CLUBはメキシコ生まれの女性アーティスト、クラウディア・ペニャ・サリナスの個展「Atlpan」を開催いたします。
ニューヨークを拠点に活動する彼女の作品は、ホイットニー美術館にも収蔵されています。ぺニャ・サリナスは、本展の為に、長野で約一ヶ月の滞在製作を行い、メキシコの自然や神話をモチーフにした作品と、日本からインスピレーションを受けた作品を発表します。アジア初個展となる本展は、メディアスカルプチャーをはじめとした、インスタレーションやビデオを組み合わせた作品で構成され、見る者を詩的な空間に誘います。
―私の制作活動は、研究と、旅と、集めるという行為に導かれています。個人的な物語の蓄積と、私の興味を刺激する美学や歴史の問題についての研究を通じて、私の作品は過去と現在を、そして、風土的なものと神聖なものを凝縮した、一種の旅行記のようなものとして展開します。―クラウディア・ペニャ・サリナス
展示のタイトル「Atlpan」は、ナワトル語※で水を意味する「atl」と、何かの中にあることや何かに接していることを意味する接頭語「pan」を組み合わせたものです。天上から吊るされ空間を仕切る、日本の障子を思わせる作品や、メキシコの神話を紡ぐ言葉をテーマにした映像作品をご紹介します。
※ナワトル語:北米やメキシコのいわゆるインディアンによって最も広く話されていた言語。