この度、THE CLUBはパリを拠点に活動するアーティスト、ピエール=エリィ・ド・ピブラックによる三部作「In Situ」より「CATHARSIS」展を開催いたします。
「In Situ」は、ピエール=エリィがパリ・オペラ座にて、2013-2014年と2014-2015年のバレエ公演期間中、バレエ団に密着し、制作したものです。ダンサーたちのあいだに慎重に溶け込むことでピエール=エリィは様々なふるまいを観察しながら、オペラハウスとバックステージでの生活を共にし、「In Situ」を完成させました。こうしたプロセスを経て撮影された作品は、ダンサーたちのエネルギーを力強くも幻想的に映し出しています。
“「Catharsis」はダンスに対するきわめて私的で抽象的なアプローチを反映しています。斬新なビジョンとユニークな技法により、ダンサーが舞台で発揮するエネルギーが、周りの空間へと広がっていくさまを捉えようとしました。バレエ演目が私に与えてくれた強い感情や衝動、発見や幻想を、写真的な観想へと置き換えようとしたのがこの作品です。それはどこか幼いころの記憶にも似ています。こうして生まれた力強いイメージは、自ずと表れた抽象性を通じて、様々なストーリーを生み出したのです。写真の前に立てば、そこから伝わってくるエネルギーと感情が少しずつ沁み込んでくるでしょう。そして、それをどう捉えるかはひとりひとりの心に託されているのです。”-ピエール=エリィ・ド・ピブラック
弊廊では大切なお客様の安全を考慮し、みなさまに安心して作品をご鑑賞頂けるよう、スタッフは手洗消毒、マスク着用、体調管理を徹底して、みなさまのご来廊をお待ちしております。
ピエール=エリィ・ド・ピブラック(1983年-)パリ生まれ。写真家のポール・デ・コードンを祖父に持つ。ソルボンヌの MSG と EDHEC ビ ジネススクールを卒業した後、2009 年から本格的に作品制作へ取り組む。2010 年には、初の 大規模シリーズ「American Showcase」をニューヨークで制作し、Archibooks より写真集 が出版されている。この度、THE CLUBは近藤正勝の個展「Element/エレメント」を開催いたします。2011 年には、アメリカで制作されたドキュメンタリーをもとに、「Real Life Super Heroes」シリーズを制作し、パリのグランパレで展示。2013 年から 2015 年にかけては、パリ・オペラ座のバレエ団を追った、大規模な展覧会と書籍「In Situ:dans les coulisses de l'Opéra de Paris(In Situ -Behind the Scenes of the Opéra de Paris)」(クレ メンティーヌ・ドゥ・ラ・フェロニエール社刊)を制作。この作品はパリフォトやパリフォト ロサンゼルス、マイアミのArtWynwood、キューバCasaVictorHugo、 また 2020 年には東京の CHANEL NEXSUS HALL、京都での Kyotography にて展示された。2016 年から 2017 年にかけて、キューバで「Desmemoria」と題したプロジェクトを行い、ヤ ング・インターナショナル・フォト・アワード 2019 を受賞。同シリーズはピクテ賞 2021 に もノミネートされた。グザビエ・バラルと一緒に出版した書籍は、HIP アワード 2020 を受 賞した。同シリーズは2019 年にはアルルでも展示された。また 2020 年には、「Hakanai Sonzai」という新たな プロジェクトを日本で撮影し、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーとパリの ギメ美術館にて展示されることが決まっている。彼の作品は、ローザンヌのエリゼ美術館、 フランス国立図書館、アパチャー財団をはじめとしたコレクションに収蔵されている。