Nicholas Hatfull, Seven Seconds, 2019, 200 x 150 cm

Photo by Benjamin Westoby
Photo by Kei Okano
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Photo by Kei Okano
Photo by Kei Okano
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Past Exhibition

ニコラス・ハットフル こころの温度 Nicholas Hatfull Thermals of the Heart

June 29, 2019 - August 24 2019

この度、THE CLUBは東京生まれの若手イギリス人アーティスト、ニコラス・ハットフルの個展「Thermals of the Heart-こころの温度」を開催いたします。

現在、ロンドンを拠点として活動しているハットフルの作品は、ロンドンのサーチギャラリーや、ローマのジョルジュ・ エ・イザ・デ・キリコ財団、ローマ現代アート美術館(MACRO)など多数の美術館で展示されています。ハットフルはiPadで描いたスケッチをキャンバスに油彩で描き、スプレーペイントを駆使して、力強さと透明感が共存する作品に仕上げています。

幾度も思い起こされるうちに、次第にその輪郭は溶けるように淡く変化しながらも、忘れ去られることなくとどまり続ける記憶の断片たち。その儚くも鮮やかな心象風景は、ハットフルの手によって、幻想的に描き出されます。また、東京で生まれたハットフルは自身が大きく影響を受けたものの一つとして、飾り気のない日常を繊細に映し出す、小津安二郎の映画を挙げています。

「小津のカラー映画こそが、掛布団やシーツ、タオルといった私の日々の記憶に散らばる様々なイメージの源泉なのです。風が草木をざわつかせ、洗濯物はまるで生きているかのように風に踊る。それは、小津安二郎の映画の場面の移り変わりの中で幾度となく現れるさりげない光景なのです。」

アジア初の個展となる本展覧会では、今回の展覧会の為に制作された14点の新作をご紹介いたします。ニコラス・ハットフルが生み出す、夏の蜃気楼を見ているかのようなシュールでカラフルな絵画をどうぞお楽しみください。


展示作家

ニコラス・ハットフル(1984-) 1984年に東京生まれる。2011年にイギリスのロイヤル・アカデミー・スクールを卒業し、現在はロンドンを拠点に活動。セインズベリー・スカラーシップを獲得し、 2011年から2012年にローマのブリティッシュスクールで絵画と彫刻を研究。サーチギャラリー、ヘイワードツーリング、ローマ現代アート美術館(MACRO)、ジョルジュ・ エ・イザ・デ・キリコ財団など世界各国の美術館におけるグループ展に参加。FriezeやMousse、Financial Times、Life&Artsなど数多くのメディアで彼の作品が取り上げられている。 主な収蔵先にはSaatchi Gallery, UK、The Hiscox, UK、Beth Rudin DeWoody Collection, USAなどがある。また、2018年にはローマの名門ブリティッシュスクールで行われたフェリシティ・パウエルの講義のための「The True Italian Pop Art」を発表し、古代および近年の遺物についての考察を、彼がイタリアで過ごした時間を綴った小説的な短編作品と結びつけた。 最近では、ハットフルによって書かれた記事がFriezeとMousseに掲載されている。アーティスト活動だけでなく、記事の寄稿や批評など、その多才な活動に注目が集まっている。

Press Release

プレスに関するお問い合わせ先 篠原 info@theclub.tokyo